生産効率重視で消える伝統米、「有用性」発掘で絶滅防げ - タイ
このニュースをシェア
【バンコク/タイ 5日 AFP】タイには何万種もの米があるが、生産効率の高い近代種への切り替えが進み、医学などへの有用性が指摘される「伝統米」のほとんどが消滅の危機に瀕している。
科学者のSurapong Pransilapa氏によると、生産者は、1エーカーあたり2倍の量を生産できる近代種を好み、伝統米の栽培を続々停止。その結果、複数の品種が絶滅してしまったという。
同氏は、伝統米の消滅を防ぐべく、その「用途」を模索中である。近代種と伝統種は見た目はほぼ同じだが、遺伝子構造に違いがある。Surapong氏は、伝統種の遺伝子構造には科学的な効用があると信じている。
バンコク郊外にある国立イネ種子保存研究所(National Rice Seeds Storage Laboratory for Genetic Resources)には、こうした状況に対処すべく、2万4千種のイネの種子が保存されている。同研究所は日本の援助で1982年に設立され、同国の農業の近代化に伴い重要な役割を担うようになっている。
イネの遺伝子銀行にも、現在、栽培が停止され絶滅の危機にある1万7千種以上のイネの種子が保存されている。
写真は1月24日、バンコク郊外の同研究所に保存されている各種のイネの種が入った瓶。(c)AFP/Saeed KHAN
科学者のSurapong Pransilapa氏によると、生産者は、1エーカーあたり2倍の量を生産できる近代種を好み、伝統米の栽培を続々停止。その結果、複数の品種が絶滅してしまったという。
同氏は、伝統米の消滅を防ぐべく、その「用途」を模索中である。近代種と伝統種は見た目はほぼ同じだが、遺伝子構造に違いがある。Surapong氏は、伝統種の遺伝子構造には科学的な効用があると信じている。
バンコク郊外にある国立イネ種子保存研究所(National Rice Seeds Storage Laboratory for Genetic Resources)には、こうした状況に対処すべく、2万4千種のイネの種子が保存されている。同研究所は日本の援助で1982年に設立され、同国の農業の近代化に伴い重要な役割を担うようになっている。
イネの遺伝子銀行にも、現在、栽培が停止され絶滅の危機にある1万7千種以上のイネの種子が保存されている。
写真は1月24日、バンコク郊外の同研究所に保存されている各種のイネの種が入った瓶。(c)AFP/Saeed KHAN