【プラハ/チェコ 5日 AFP】内外の複数の企業がプラハ・ルズィニエ空港(Prague-Ruzyne airport、プラハ国際空港)の購入を検討していることが明らかになった。価格は約30億ドル(約623億7000万円)にのぼるとみられる。

 チェコの週刊誌「Tyden」によると同空港の民営化について、ドイツ建設業界最大手ホッホティーフ(Hochtief)傘下のホッホティーフ・エアポート(Hochtief Airport)、フランクフルト国際空港を運営するフラポート(Fraport)、豪マッコーリー銀行(Macquarie Bank)、チェコの金融最大手PPF、スロバキアの投資会社Penta and JTなどが興味を示している。

 ホッホティーフ・エアポートの広報担当、Donatella Gasser氏はTydenの取材に対し、「我々にとって、興味深いチャンスである」と語り、「同空港には可能性がある」としている。
 またTydenはマッコーリー銀行の広報担当、Alison Jefferis氏が「我々は大手の空港投資会社であり、世界中にあるすべての可能性を検討する」と述べたと伝えている。
 一方でフラポートのWolfgang Schwalm氏は、同社が「ヨーロッパでのビジネスチャンスを模索」していると述べるにとどめている。
 
 国営の同空港は2006年の政府の決定により、2007年内に株式会社化、今後2年以内を目処に民営化を目指す。
 同空港は近年規模を拡大しており、2006年の利用旅客数は1150万人を記録した。2006年1月には新たに第2北ターミナルが開業、2020年には年間2000万人の利用旅客数が見込まれている。

 目標利用者数を達成するためには、既存の2本の滑走路に加え、新しい滑走路を建設する必要がある。そのため新たな用地の確保が課題となっていた。

 写真は除雪作業が行われるプラハ・ルズィニエ空港(1月24日撮影)。(c)AFP/MICHAL CIZEK