【バスラ/イラク 20日 AFP】「東のベニス」とも呼ばれた旧都で主要港であるイラク第2の都市バスラ(Basra)。イラク戦争から近日続いている国内混乱で傷ついた歴史的建造物が放置され、傷み進んでいるとの懸念がでてきた。

 バスラはバグダッドの南東550キロ、ペルシャ湾岸からは130キロの内陸に位置し、紀元637年にカリフ・オマール(Caliph Omar)が軍事基地として建設した都市。16世紀には極東へ向かうアラブ地域の貿易船の出発港として繁栄した。

 バスラのAshar地区にある市場(バザール)には現在も、狭い街路に寄りかかるように突き出たバルコニーと美しい木造のファサードが続く古いアラブ建築の家並みが残っている。
 
 市場には一時期、金の取引き所もあり、精密な金細工の宝飾類も取引きされていた。写真は1890年から1904年の旧バスラ総督邸。バスラ旧市街にあり、アンダルシア建築に影響を受けた木彫装飾を施した部屋19室からなる大邸宅。18日、バスラ市遺産管理部Jabbar Sattarさんの案内で撮影。(c)AFP/ESSAM AL-SUDANI