【ブシェール/イラン 4日 AFP】完成が遅れているイラン初の原子力発電所を巡り、問題解決に当たるため数日以内にロシアの代表団がテヘラン(Tehran)を訪問することが分かった。イランの原子力担当高官が3日、明らかにした。

 ブシェール原発の完成とロシアによる核燃料の補給は今年中の開始予定だが、建設費支払い問題で双方が非難を繰り返し、再三にわたって工期が遅れていた。

 両政府が前年9月に結んだ合意により、ロシアはイランに3月中に核燃料を提供し、イランは今年9月に原発の操業を開始し、同11月中には発電を開始する予定だった。

 国内南部のブシェール(Bushehr)で新発電装置の設置作業を開始するため政府専用機で現地へ向かう途中、ゴラムレザ・アガザデ(Gholamreza Aghazadeh)副大統領は記者団に対し、この問題が政治化しているとのイラン政府の従来の主張を繰り返した。

 ロシア側はイラン政府の建設費未払い問題を非難し、イラン側は責められるべきはロシア政府に対する米国の圧力であると主張している。

 写真は同日、ブシェール原子力発電所の原子炉の洗浄準備をする技術者たち。(c)AFP/BEHROUZ MEHRI