スレブレニツァ虐殺事件で国内法廷が初判断、「事件は戦争犯罪」 - セルビア
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【ベオグラード/セルビア 10日 AFP】1995年のスレブレニツァ(Srebrenica)におけるイスラム教徒大量虐殺に関与したとして起訴された元民兵組織メンバーの被告5人に対し、裁判所は10日、最高で懲役20年の判決を言い渡した。イスラム教徒の成人男性と少年からなる8000人が殺害されたと見られるスレブレニツァの事件をめぐり、セルビアの裁判所が判断を示すのは初めて。
Gordana Bozilovic-Petrovic判事は、イスラム系住民6人を殺害した罪で被告4人に有罪判決を言い渡し、被告らの行為を「市民に対する戦争犯罪」と明確に位置づけた。
裁判所は民兵組織「Scorpions」の元司令官Slobodan Medic被告と、元同僚で主要な共犯者とされたBranislav Medic被告の2人に懲役20年を宣告するなど、無罪を言い渡された1人を除く4人に有罪判決を言い渡している。
スレブレニツァの事件は、欧州で第2次世界大戦以降に発生した最悪の虐殺事件。今回の被告5人は、イスラム教徒の成人男性と少年6人がボスニア・ヘルツェゴビナのトルノボ(Trnovo)村で殺害される模様を撮影したビデオ映像が1995年7月に公表されたことを受けて起訴されていた。
写真は同日、ベオグラード(Belgrade)の裁判所を後にする被害者の遺族ら。(c)AFP/ANDREJ ISAKOVIC