【ラゴス/ナイジェリア 6日 AFP】南部の産油地ニジェール・デルタ(Niger Delta)で5日、英国人1人が武装集団によって拉致された。企業および外交筋が伝えた。同地域では今週、政治的意図に基づいた誘拐事件が多発している。

 ある外交官はAFPに対し、「ニジェール・デルタで英国人1人が、4日深夜から5日にかけて誘拐されたことを確認した」と語ったが、それ以上の詳細については話せないとした。

 また米テキサス(Texas)州に本社を置くTransocean Inc.の報道担当者Guy Cantwell氏は、「武装グループは、南部バイエルサ州(Bayelsa)のBrass沖にある油田、Trident 8を襲撃した」と語ったが、誘拐犯について検討はついていないと述べた。Transoceanは、国内石油会社Conoilの下請けで同油田の掘削にあたる。

 Cantwell氏は、ヒューストン(Houston)の支社からAFPに対し、「そのほか23人も同じ油田にいたが彼らは無事。油田も無事だ」と述べた。

 現時点でどの組織からも犯行声明は出ていない。

 写真は、記者を前に武器を振りかざす反政府武装勢力、ニジェール・デルタ解放運動(Movement for the Emancipation、3月3日撮影)。(c)AFP/DAVE CLARK