【ハバナ/キューバ 8日 AFP】前週ハバナ国際空港で起こったハイジャック未遂事件について、フィデル・カストロ(Fidel Castro)国家評議会議長は、7日、新聞に米国の責任を問う記事を発表した。

 カストロ議長は記事の中で、前月米国当局が1976年のキューバ民間機爆破事件の首謀者とされる反カストロ運動家のルイス・ポサダ・カリレス(Luis Posada Carriles)容疑者の身柄を保釈したことにふれ、ハイジャック未遂は「テロリストを解放した結果だ」とした。
また、カストロ議長は「キューバに対する暴力的行為が半世紀にわたって刑事免責および物理的恩恵を受けてきたために、このような行為が助長された」と述べた。

 キューバ政府はすでに事件を助長したとして米国を非難する声明を発表した。

 病気療養中のカストロ議長は、メーデー集会に姿を現さなかったことから、体調の回復が危ぶまれている。

 軍の基地を脱走した3人の若いキューバ人兵士は、兵士1人と中佐1人を射殺し、ハイジャックした飛行機で米国に亡命しようとしたが、当局によって阻止された。

 写真は、3日、ハバナのホセ・マルティ(Jose Marti)国際空港で、警護下にあるキューバ脱走兵2人がハイジャックしようとした飛行機。
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