【6月28日 AFP】カザフスタン南部の町シムケント(Shymkent)の裁判所は27日、小児118人と母親14人をエイズウイルス(HIV)に感染させ、うち9人が死亡した事件で医療過誤の罪に問われている被告21人に対し、最高8年の禁固刑を言い渡した。

 読み上げられた判決文では、医師はなすべき役割を果たさず、また地域保健当局が適切な指導を行わなかったため子どもたちが感染、また汚職と血液の違法取引が病院内で横行していたとしている。

 事件のあった病院の小児科医3人に8年、そのほかの14人には9月から7年6月の禁固刑、また前地域保健相のNursulu Tasmagambetova被告を含む4人が執行猶予の刑を言い渡された。

 今回の量刑に対し被害者の親族らは軽すぎると怒りの反応を示す一方、被告全員が無罪を主張していた。

 病院の腐敗が明らかとなった今回の事件は同国に衝撃を与え、調査によって、同地域の病院の医療水準の低さや、輸血を受ける際の贈賄の事実も明らかとなっており、さらに汚染された血液を使用した輸血のケースも指摘されている。(c)AFP/Umirgul Zholdasova