【8月1日 AFP】ベルディ(Giuseppe Verdi)作曲のオペラ、「アイーダ(AIDAASEAN-India Digital Archive Project)」には熱烈な「ファン(FANSFuture Air Navigation System)」がついているが、東南アジア諸国連合(Association of South East Asian NationsASEAN)が準備した関係諸団体の「略語リスト」は、誰の耳にも心地よく響く音楽とは訳がちがう。

 「アジア・アフリカ準地域機関(AASROCAsian-African Sub-Regional Organizations Conference)」と「職員のための英語訓練(ELTOEnglish Language Training for Officials)」の違いも分からない記者たちは、ASEANの会議で嵐のように登場する頭文字のみの団体名称にひたすら圧倒される。

 頻出する団体名についてはASEANが「虎の巻」の略語リストを配布しているし、「AADCP」から始まり「ZOPFAN」で終わる全リストを見たければASEANのウェブサイトを直接訪問すればよいが、「A」から始まるものだけでも244もの団体がリストアップされているうえ、同じ略語名を使う複数の団体も存在する。

 一例をあげると、「AADCP」と省略されるのは、「ASEANオーストラリア開発協力プログラム(ASEAN Australia Development Cooperation)」と「ASEAN Aquaculture Development and Coordinating Programme」の2つ。「TWG」と省略される団体は3つリストアップされている。

 省略語が多すぎて、初めて会議に参加した人たちの多くは「アウチ!(『痛い!』の意、AWGEEASEAN Working Group on Environmental Economics)」と叫びたくなるかもしれない。

 いつか、ASEANの会議運営のためのよりよい「アイディア(IDEAInitiative for Development in East Asia)」が生まれることを願うのみである。(c)AFP