【8月27日 AFP】タイの選挙管理委員会は27日、前年9月の無血クーデターでタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)前首相が追放されて以後初となる総選挙を、12月23日に実施すると発表した。

 Apichart Sukhagganond選管委員長が同日、スラユット・チュラノン(Surayud Chulanont)暫定首相との会談後に発表した。各政党に十分な選挙運動期間を与えることのできる日程にしたという。

 政治的主導権をめぐる争いは、選挙実施日の発表以前から既に始まっている。タクシン前首相支持派は再編され、新党を結成して活動を開始したほか、クーデターを指揮したソンティ・ブンヤラガリン(Sonthi Boonyaratglin)陸軍司令官が首相候補に立候補することを検討中とも伝えられる。

 クーデター後に設置された軍主導の暫定政府が任命したスラユット首相は、民主制復活を目指す総選挙の年内実施を繰り返し明言しており、12月に実施されれば約束を履行したことになる。同首相は記者団に対し「政府は自由で公正な選挙を約束する」と述べた。

 正式な実施日は、国王の承認をもって決定される。

 前週には同国初の国民投票で、暫定政府による新憲法が承認された。(c)AFP/Thanaporn Promyamyai