【9月26日 AFP】(一部更新)軍事政権に対する大規模な非暴力デモが続くミャンマーの最大都市ヤンゴン(Yangon)で26日、治安当局が武力鎮圧に踏み切り、僧侶ら少なくとも17人が負傷した。

 目撃者によると正午ごろ、ミャンマー最大の聖地といわれる仏塔シュエダゴン・パゴダ(Shwedagon Pagoda)周辺で、警棒を持った警官隊が、抗議に参加していた僧侶のグループや若者たちを殴打し、僧侶17人が負傷した。負傷者の中にはた80歳の僧侶もおり、治安部隊に頭部を殴打されたという。この僧侶は高齢のため自力で歩くことができないながらも、連日のデモに担いでもらって参加していた。病院関係者は、この弾圧による負傷者について、一切の公表を拒んでいる。

 催涙ガスから逃れるようと数千人が走り出した中で、少なくとも男性1人が負傷し、その場から搬送された。当局の武力鎮圧にもかかわらず、市内の街路には数万人が四散しながらもとどまっているという。

 市郊外のアーロン(Ahlone)では、僧侶およそ300人がデモを行ったが、武装兵士らがデモ隊の頭上へ向けて発砲を始め、進行を阻止されたという。僧侶らは集まった人々に離れているよう説得したが、発砲が始まると、数百人が僧侶を囲んで地面に座り込み、連帯を示したという。

 現場に居合わせた女性は電話で「その場を見て、僧侶らがとても気の毒になった。このような暴力は見たことがない。心から気の毒に思う」と話し、僧侶らへの同情を語った。

 ヤンゴン市内中心部の仏塔スーレ・パゴダ(Sule Pagoda)では、治安部隊が催涙ガスの使用や威嚇発砲により、抗議に集まった群衆を解散させようとした。しかし数千人が追われては戻り続け、兵士らに抗議の声を上げた。

 時が経つにつれ、デモ隊の一部が投石を始め、治安部隊はさらに威嚇発砲で応えたという。(c)AFP