【12月3日 AFP】(写真追加)インドネシアのバリ(Bali)島で3日、第13回国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)締約国会議(COP13)が開幕した。2012年に期限を迎える京都議定書(Kyoto Protocol)以降の地球温暖化対策の枠組みを定める行程表(ロードマップ)策定について、180か国以上の代表が11日間の協議日程で合意を目指す。

 地球温暖化に伴う海面上昇や異常気象が、世界全体の環境システムや人間の生活に与える打撃が次々と証明される中、2012年末以降の京都議定書後の新枠組みでは、先進国に対して温室効果ガスの大幅削減が義務づけられる見通しとなっている。

 UNFCCCのイボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は開会演説の中で開催地バリ島に触れ、気候変動の影響を受けやすいバリ島のようなのどかな場所は、思い切った行動を取らない限り「失われた楽園」となってしまうだろうと警告した。

 またボーア事務局長は「バリ会議に対する期待は高い。世界の目が注がれており、責任は重い」と述べ、「衝突する利害を調整しながら未来を形作るのは不可能な作業にみえるかもしれない。しかし、すべての意見を考慮する方法を指し示すことができれば、それは可能だと信じている」と語った。

 京都議定書の期限切れに間に合うように各国が新枠組みを批准するためには、2009年末にコペンハーゲン(Copenhagen)で開催される会議で、新枠組みに関して決着が着くことが最善とされている。(c)AFP/Sebastien Blanc