【3月8日 AFP】ミャンマーを訪問中の国連(UN)のイブラヒム・ガンバリ(Ibrahim Gambari)事務総長特別顧問は8日、自宅軟禁下に置かれている民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)さん(62)と面会した。

 政府関係者によると、スー・チーさんはヤンゴン(Yangon)市内の自宅近くの軍関連施設で約1時間20分、ガンバリ氏と会談した。

 軍の車両がスー・チーさんを自宅から会談場所に移送し、会談後再び自宅に移送した。ノーベル平和賞も受賞したスー・チーさんは過去18年で12年自宅軟禁下に置かれている。

 軍政側は、会談内容について明らかにしなかった。通常、ガンバリ氏は、ミャンマーを離れてから会談内容について語っている。

 ガンバリ氏は、スー・チーさんが書記長を務める最大野党、国民民主連盟(National League for DemocracyNLD)の幹部らとも会談。その後、軍政寄りの政党幹部や軍政が設立した市民グループ「Union Solidarity and Development AssociationUSDA」のメンバーらとも会談した。

 NLD幹部は会談後、記者団を避けた。軍政側は、5月に予定されている新憲法の是非を問う国民投票と2010年の複数政党による総選挙において、NLDには役割を与えないとしていた。

 総選挙が実施されれば、NLDが圧勝した1990年以来の選挙。軍政側はこの年の選挙結果を認めていない。(c)AFP/Hla Hla Htay