【8月1日 AFP】ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦(1992-95年)当時の残虐行為で人道に対する罪などに問われ、10年以上の逃亡生活の末、拘束された元セルビア人指導者、ラドバン・カラジッチ(Radovan Karadzic)被告(63)――彼の逃亡中の行きつけの場所を巡るツアーに参加してみませんか。

 セルビアの旅行会社Vekol Toursが、ベオグラード(Belgrade)市内でカラジッチ被告が逃亡生活中によく訪れていた場所を巡るツアーを企画・販売している。

 「ポップアート・ラドバン(Pop Art Radovan)」と名付けられたこのツアーは、前週から販売が開始された。担当者は、ツアーは外国人旅行客向けに特別に企画されたものだとしているが、これまでのところ、どれくらい話題になっているのかについてはコメントしなかった。

 ツアーでは、カラジッチ被告のアパート、自然治癒療法の医師ドラガン・ダビッチ(Dragan Dabic)と称して訪れていた行きつけのバーやベーカリー、ポテトパイを食べに来ていた店などを巡る。

 担当者は「ツアーの終わりには、カラジッチ被告が数日間過ごしたセルビア戦犯法廷の施設の前も通ります」と語った。

 だが、Vekol Toursは、カラジッチ被告の過去を政治化することを防ぐため、ツアー参加者には同被告の基本的な事実しか提供しないと強調している。(c)AFP