COP15、途上国間の亀裂が表面化 ツバルの新提案で
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【12月10日 AFP】デンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)で開催されている国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)第15回締約国会議(COP15)で9日、開幕3日目にして初めて、途上国間での亀裂が表面化した。中国やインドなど主要新興国と地球温暖化の影響が最も大きな諸国との間で温度差が生じていることが原因だ。
問題は、議長国デンマークが提案した合意文書の草稿をめぐって生じた。その後、事態打開のための努力が続けられたが対立が表面化した。
きっかけは、太平洋の島国ツバルが、京都議定書(Kyoto Protocol)の修正について協議することを求めたことだった。ツバルはこれまでで初めて、中国やインドなど急成長を遂げつつあり人口も多い新興国に対し、法的拘束力を伴う2013年以後のCO2排出削減務を受け入れるよう求めた。
これに対し、主要な新興諸国はただちに反対。いわゆる「G77(77か国グループ)プラス中国」の130か国の中で対立が生じた形となった。
これまで、途上国グループは、1992年の環境と開発のための国連会議(United Nations Conference on Environment and Development、UNCED、地球サミット)以来、「富裕な先進国が地球温暖化を生じさせており、対策はこれらの国の責任だ」という外交公理を基本にしてきた。
こうした考え方から、京都議定書の下では先進国のみが法的拘束力のある削減目標を設定すべきだとされていた。
小さな島国や発展の遅れている国などの間では、こうしたアプローチでは将来の排出激増を抑制することはできないのではとの懸念が急速に高まっており、ツバルの提案が支持されている。(c)AFP/Richard Ingham
問題は、議長国デンマークが提案した合意文書の草稿をめぐって生じた。その後、事態打開のための努力が続けられたが対立が表面化した。
きっかけは、太平洋の島国ツバルが、京都議定書(Kyoto Protocol)の修正について協議することを求めたことだった。ツバルはこれまでで初めて、中国やインドなど急成長を遂げつつあり人口も多い新興国に対し、法的拘束力を伴う2013年以後のCO2排出削減務を受け入れるよう求めた。
これに対し、主要な新興諸国はただちに反対。いわゆる「G77(77か国グループ)プラス中国」の130か国の中で対立が生じた形となった。
これまで、途上国グループは、1992年の環境と開発のための国連会議(United Nations Conference on Environment and Development、UNCED、地球サミット)以来、「富裕な先進国が地球温暖化を生じさせており、対策はこれらの国の責任だ」という外交公理を基本にしてきた。
こうした考え方から、京都議定書の下では先進国のみが法的拘束力のある削減目標を設定すべきだとされていた。
小さな島国や発展の遅れている国などの間では、こうしたアプローチでは将来の排出激増を抑制することはできないのではとの懸念が急速に高まっており、ツバルの提案が支持されている。(c)AFP/Richard Ingham