【12月17日 senken h】待ち合わせ、出会い、語らい…日常のさまざまなシーンを彩る場、カフェ。映画の1シーンにピッタリなスポットだ。

■『バグダッド・カフェ』

 20年前に名曲「コーリング・ユー(Calling you)」を伴い公開され、ミニシアターブームの代表作として話題を集めた『バグダッド・カフェ(Bagdad Cafe)』。その「ニュー・ディレクターズ・カット版」が全国のミニシアターに再登場。アメリカ西部の砂漠にあるカフェ兼モーテルに集う個性豊かな人々を、ほんのりユーモラスに描写。美しさを増した映像は、新作を見るかのよう。

■『理想の彼氏』

 夫の浮気で離婚。2人の子連れで始まる40歳からの新生活の場となるニューヨーク。アパート1階のカフェは主人公サンディにとって、必然のめぐりあわせなのかも。そこはまた本作『理想の彼氏(The Rebound)』のもう一人の主役、24歳のアラムのバイト先。フルコースではなく、プリフィックスに味わえるのが時流のライフスタイルと思わされるストーリー展開がチャーミング。
 
■『ずっとあなたを愛してる』

 そして、カフェと言えばフレンチシネマ。それも一ひねりあるのが特徴だ。『ずっとあなたを愛してる(Il y a longtemps que je t'aime)』にもさまざまなカフェのシーンが登場。愛するわが子を手に掛けた罪の刑期を終えたジュリエット。15年の歳月を埋めようと努める妹の家に身を寄せながら、彼女の再生の物語が始まる。作家としてのキャリアを誇るフィリップ・クローデル(Philippe Claudel)の初監督となる本作は、11年間の刑務所での教鞭など自身の体験が随所に。(c)senken h / text:Hiroko USAMI

【関連情報】
『理想の彼氏』公式サイト
『バグダッド・カフェ』公式サイト
『ずっとあなたを愛してる』公式サイト
特集:senken h 99