【12月21日 AFP】オランダの高級スポーツ車メーカー、スパイカー(Spyker)は20日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General MotorsGM)傘下のスウェーデン自動車大手サーブ(Saab)の買収に関する新たな提案をGMに申し入れたことを明らかにした。

 サーブ買収をめぐるスパイカーとGMの交渉は、前週に一度、決裂しており、GMは段階的にサーブ事業を縮小して廃止するとしていた。スパイカー側は今回の提案はこのときの障害を取り除かれているとして、再交渉への期待を示した。

 スパイカーのビクター・ミュラー(Victor Muller)最高経営責任者(CEO)によると、新提案の有効期限は米東部時間の21日午後5時(日本時間22日午前7時)までで、同CEOはGMが当初設定していた今月31日の期限までに合意に達することができると自信を示した。

 経営難に陥ったGMは、2009年始めからサーブの売却を検討。一時はスウェーデンの高級車メーカー、ケーニッグゼグ(Koenigsegg)と買収契約を交わしたが、交渉の遅れを理由にケーニッグゼグが前月、契約を撤回。サーブの売却先は白紙となっていた。

 今回、買収提案をしたスパイカーは、ケーニッグゼグと同様、富裕層向けのニッチ市場を狙った高級車メーカー。(c)AFP