【11月14日 AFP】オリンパス(Olympus)は不祥事を全て明るみに出さなければならず、それができるのはマイケル・ウッドフォード(Michael Woodford)元代表取締役社長だけだ――オリンパスの元専務取締役、宮田耕治(Koji Miyata)氏(70)はこのように述べ、英国人ウッドフォード氏の復職を求める支援活動を始めた。

 12日にウッドフォード氏を支持するウェブサイトを開設した宮田氏は、ウッドフォード氏の社長としての活動がオリンパスにとって「不都合な真実」だったと述べた。

 宮田氏は、ウェブサイトに掲載したオリンパスの従業員に宛てたメッセージの中で「愛するオリンパスが消滅するかもしれない、このような状況をこのまま何もせず座視することに耐えられなく」なって行動を起こしたと説明。「オリンパス丸は沈没寸前」と述べ、「内視鏡は磐石だ、などと勘違いしないでください」と訴えた。

 さらに宮田氏は、人びとの信頼を回復する手段はウッドフォード氏の復職しか道がないと述べ、「極めて広範で、しかも大きな痛みを伴う大改革」を行うためにも同氏の復職が不可欠だと主張した。

 また、「オリンパスのガバナンスの酷さ」が世界から見た日本企業の象徴になってしまったと述べ、オリンパスが二度と不祥事を起こさないと社会に納得してもらえる機会はあとわずかしかないと述べた。

 このウェブサイトでは当初、賛同者の氏名を公表していたが、14日、「予想以上の賛同者数のため」個別記載を中止したと発表された。

 一方、14日の東京株式市場は、オリンパスは決算関連書類を12月14日までに提出できるだろうと楽観視する見方が出て上場廃止懸念が弱まり、オリンパス株は前週末比80円(17.39%)高い540円で取引を終えた。(c)AFP/Miwa Suzuki

【参考】宮田氏が開設したウェブサイト「Olympus grassroots」