【11月27日 AFP】マレーシアの首都クアラルンプール(Kuala Lumpur)の警察当局は27日、ロンドン(London)の住宅で30年間にわたって「奴隷」として監禁されていた女性3人のうちの1人が、1960年代に行方不明になったマレーシアの女性であることを確認したと発表した。

 マレーシア紙スター(The Star)電子版によると、マレーシア警察庁のカリド・アブ・バカル(Khalid Abu Bakar)長官は、英警察当局から提供された情報に基づいて、監禁されていた女性のうちの1人の身元を確認したと述べた。

 現在69歳になるこの女性は1968年ごろ英国に留学したが、直後に家族と連絡がとれなくなった。女性の姉(88)は、警察発表を聞き、「もし妹が戻ってきたら泣いて抱きしめる」と語った。

 別の親族によると、女性の姉妹の1人が27日、身元確認のためロンドンに向かったという。

「複雑な心境だ。失っていた家族を見つけることができたのだからうれしい。けれど、30年以上も監禁され、病気になっていると聞いたことは、悲しい」と、ある親族はAFPの取材に語った。(c)AFP