【11月29日 AFP】2014ツール・ド・フランス(2014 Tour de France)を制したアスタナ(Astana Pro Team)のヴィンセンツォ・ニバリ(Vincenzo Nibali、イタリア)は、トップチームから2人、リザーブチームのアスタナ・コンチネンタル(Astana Continental)から3人のドーピング違反が発覚したことを受けても、アスタナを退団する気はないという。

 ニバリは、伊ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙に対し、「僕は出て行かない。それができる権利を持っていてもね」と話した。

 国際自転車競技連合(UCI)は先月、「アスタナの運営方針と反ドーピング規程を全面的に見直す」ことを発表しており、トップチームでは、マキシム・イグリンスキー(Maxim Iglinskiy、カザフスタン)とバレンティン・イグリンスキー(Valentin Iglinsky、カザフスタン)の兄弟から禁止薬物が検出された。

 カザフスタン自転車競技連盟(KCF)が運営するリザーブチームのアスタナ・コンチネンタルでは、ビクトル・オキシェフ(Victor Okishev)、イリヤ・ダビデノク(Ilya Davidenok)、アルトゥール・フェドセーエフ(Artur Fedosseyev)の検体から、禁止薬物の陽性反応が出た。

 これを受けたKCFは28日、チームが正式に資格停止となったことを発表し、「徹底的な調査」は保留となっている。

 現役時代、血液ドーピングで2007年から2年間の出場停止処分を受けたアレクサンドル・ヴィノクロフ(Alexandre Vinokourov)氏が代表を務めるアスタナのトップチームにも、5人のドーピング違反が影を落とすことになるだろう。