【11月30日 AFP】男子テニスのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は、元英国ナンバーワン選手のティム・ヘンマン(Tim Henman)氏に、「正しいプレー」ができていないと指摘され、アメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)コーチとの師弟関係に疑問を投げかけられても、自身のやり方を貫くと話した。

 ヘンマン氏は今月初め、四大大会(グランドスラム)を2度制しながら世界ランクを6位まで落としたマレーが、相手に試合の主導権を渡し、積極性に欠けるプレーをしていると辛口の批評をしていた。

 フィリピンのマニラ(Manila)で取材に応じたマレーは、「彼女(コーチ)が守備重視のプレーをするよう指導しているというのは、明らかに事実と異なる。その意見には賛成できない」と反論した。

 昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)覇者マレーは、現在フィリピンで、テレビ向きの短縮試合を採用した大会「インターナショナル・プレミア・テニス・リーグ(International Premier Tennis LeagueITPL)」に参戦している。

 マレーは、モウレズモコーチが常に「積極的な」プレーをするよう指導していると明かし、「それが僕の好む考え方であり、スタイルだ」と話した。

 マレーと同様にウィンブルドンを制した元世界ランク1位のモウレズモ氏は、マレーに数々の成功をもたらしたイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏の後任として、6月からコーチを務めている。

 華々しい結果は出ていないことを認めながらも、マレーは、モウレズモ氏の指導法についてあれこれ言うのはまだ早いと考えている。

「ウィンブルドン(The Championships Wimbledon 2014)以降、6~7週間しか一緒に行動していない。もちろん、一年のうちに悪い試合もいくつかあったし、予期せぬ形でレベルが落ちたこともあった。最高のシーズンというわけにはいかなかったけど、時間が経つにつれて良くなっていったよ」と語ったマレーは、ウィンブルドンと全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2014)でも「堅実な」プレーができたという。

 ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2014)で、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に敗れ4強入りを逃したマレーについて、ヘンマン氏は、もっと「率先」して「攻撃的に」プレーしなければいけないと指摘した。

「彼ら(マレーとモウレズモコーチ)の練習を見たことがないけど、正しいプレーができているとは思えない」

 それでもマレーは、自分のやり方が正しい方向に進んでいると主張した。

「これから5~6週間のオフシーズンの間、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)に向けて色々な修正を加えていくつもりだ。来年はもう少しコンスタントにプレーできればいいと思う」

(c)AFP