【12月19日 AFP】八百長疑惑がサッカー界を揺るがす中、日本サッカー協会(JFA)は、日本代表のハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督が来月の第16回アジアカップ(2015 AFC Asian Cup)で指揮を執ると発表した。

 2011年、アギーレ監督が率いていたレアル・サラゴサ(Real Zaragoza)は、スペイン1部リーグ残留をかけたレバンテ(Levante)との試合で、相手選手らに多額の金を渡していた疑いがかけられている。アギーレ監督を含む関係者41人がすでに告発されており、来年2月にはバレンシア(Valencia)の裁判所に出頭することになる。

 検察当局は、サラゴサが総額96万5000ユーロ(約1億4000万円)をクラブのコーチ陣やスタッフ、選手の銀行口座に振り込み、その金を「賄賂」としてレバンテの選手に手渡したとしている。

 56歳のアギーレ監督はこの疑惑を一蹴しており、JFAは18日の理事会で、来年1月にオーストラリアで開かれるアジアカップでも、アギーレ監督がチームを率いることを決定した。

 JFAの原博実(Hiromi Hara)専務理事は、「アジアカップはアギーレ監督が指揮を執る」とし、「現状を正しく認識し、今後どうなっていくかの情報収集をすることが一番大事」とコメントしている。

 アジアカップ連覇を目指す日本は、来月12日にパレスチナとの初戦を迎える。2002年のW杯日韓大会と2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)大会でメキシコをベスト16に導いたアギーレ監督は、八百長疑惑が議論を呼びながらも、このスキャンダルがチームに影響することはないとしている。(c)AFP