【7月14日 AFP】サッカーアルゼンチン代表のカルロス・テベス(Carlos Tevez)が13日、11年ぶりに古巣ボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)に復帰し、英雄扱いの大歓迎を受けた。

 アルゼンチンではこれまでにも、キャリア晩年を迎えたスター選手が母国復帰を果たしているが、過去10年間でマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)やマンチェスター・シティ(Manchester City)、ユベントス(Juventus)でプレーしてきたテベスは、その例に当てはまらず、まだ選手として全盛期にある。

「これほど素晴らしい日はない」と語ったテベスは、「このクラブでキャリアの始まりと終わりを迎えられる。自分はまだ精神的にも、肉体的にも最高の状態にある」と自信をみせた。

 31歳のテベスは昨季、ユベントスで公式戦合計29得点を記録し、チームのイタリア・セリエA制覇、そして欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)の決勝進出に貢献しており、あと2、3年はトップレベルのプレーを続けられるとみられている。

 ブエノスアイレス(Buenos Aires)の貧しい地区で生まれ育ち、「悪童」の愛称でも知られるテベスは、アルゼンチン代表に3年間招集されなかったものの、今年に入ってからは代表復帰を果たしている。

 PK戦までもつれたコロンビアとのコパ・アメリカ(2015 Copa America)準々決勝では、試合に決着をつけるキックを成功させ、アルゼンチンの4強入りに貢献した。アルゼンチンはその後、決勝まで勝ち進んだものの、開催国チリに敗れて優勝を逃している。

 テベスはスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と交渉したと報じられていた。また英メディアは、イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)も獲得に興味を示していたと伝えている。

 アルゼンチン代表の名選手で、ボカのOBでもあるディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏は、「ファンはテベスに感謝しなければならない。アトレティコが渡した小切手に対し、彼は『ブエノス・アイレスに戻りたい』と答えたんだ」と語った。