【2月15日 AFP】隣国アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)関連の武装組織によって先月襲撃されたパキスタンの大学が15日、警察の厳重警備の下、再開した。

 パキスタン北部チャルサダ(Charsadda)地区にあるバチャ・カーン(Bacha Khan)大学は先月20日に襲撃され、教員や学生ら21人が死亡した。14年末にこのチャルサダに近いペシャワル(Peshawar)で学校が襲撃され、150人以上が殺害された事件からようやく1年が経ち、安心感が生じてきた矢先の出来事だった。

 再開した大学のファザル・ラヒム・マルワット(Fazal Rahim Marwat)副学長はAFPの取材に対し「大学が再開したのは非常にうれしいが、警備は大変厳重だ」と述べた。構内では校舎の屋上などに警官隊や特殊部隊が配置され、学生は登校時、ボディースキャナーによる身体検査を受けていた。

 バイオテクノロジー学部の学生(20)は「犠牲になった仲間の学生たちのために、今日私たちは強い決意をもって学校に来ないわけにいかなかった」と述べた。またイフティカル・アラム(Iftikhar Alam)教授は「パキスタンを闇と無知へ葬ろうとする敵を負かすつもりだということを世界に示すために、われわれは今日、授業を再開する」と述べた。

 犯行を認めたイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(TTP)」のウマル・マンスール(Umar Mansoor)司令官は先月公開した動画の中で、学校は「アッラーの掟(おきて)にたてつく人々の養成所」だと表現し、非難している。(c)AFP