仏のボクサーカップル、リオ五輪でアベック金
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【8月22日 AFP】リオデジャネイロ五輪は21日、ボクシング男子スーパーヘビー級の決勝が行われ、フランスのトニー・ヨカ(Tony Yoka)が英国のジョー・ジョイス(Joe Joyce)を下し、19日に女子ライト級を制した婚約者のエステル・モスリ(Estelle Mossely)とともに、アベック優勝を飾った。
五輪の同級でフランスのボクシング史上初のタイトルを獲得した24歳のヨカは、ジョイスに判定勝ちを収めると、こちらも女子ボクサーとして母国に初の五輪メダルをもたらしたモスリの姿を探し出した。
ヨカがぎりぎりで勝利を手にした後、リングサイドで抱き合った二人は、フランス国旗で互いの体を包んでいた。
「こんな話は信じられない」と語ったヨカは、「僕たちはカップルで五輪で戦い、メダルを手にすることが夢だった。金メダルの夢も描いていたけれど、こうして達成できたなんて、信じられない」と興奮していた。
さらにヨカは、試合前にモスリから簡単なアドバイスを受けていたことを明かし、「エステルはただこう言った。『私は自分の仕事をしたから、あなたも自分の仕事をして』とね。今度は僕の番で、失敗は許されなかった」と振り返った。
一方、決勝について、ヨカはジョイスの戦い方がワンパターンだったことに驚いており、「彼は頭を使ってない。僕の顔を見てくれ。彼は僕の腕やグローブばかり狙ってきた。そのたびに僕は彼の頭部に打ち込んでやった」とすると、「表彰台に上った選手を見てくれ。顔中があざだらけになっているけれど、僕の顔はきれいなものだろ」とコメントした。
ヨカはまた、2012年のロンドン五輪で金メダルに輝いたIBF世界ヘビー級王者のアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)に倣い、プロに転向することを考えていると話している。
「アマチュアとして、勝利はすべて手にしてきた。4年前はジョシュアも僕と同じ立場にいた。僕も彼と同じところまで進めるし、もっと先まで行ける可能性だってある」
(c)AFP/Peter STEBBINGS