【4月20日 AFP】ブラジルのサッカークラブ、スポルチ・レシフェ(Sport Club do Recife)が19日、強豪フラメンゴ(Flamengo)との『延長戦』を制し、リーグ優勝のタイトルを獲得した。――しかし、それは30年越しのタイトルで、栄冠を獲得した場所も、ピッチの上ではなく最高裁の法廷だった。

 この奇妙な問題は、1987年に2種類の全国大会が開催された混乱に端を発し、数十年にわたって法廷闘争が続いていたが、今回4人の判事のうち3人がレシフェの優勝を支持したことで、問題に正式な決着がついた。

 レシフェは判決を喜び、タイトルは「まぎれもなくわれわれのものになった」というメッセージと、優勝カップの写真をツイッター(Twitter)に投稿した。

 面白くないのはフラメンゴで、こちらは1987年当時のチームの写真とともに、「ピッチの上、ボールがある場所ではフラメンゴは永遠だ。1987年のブラジル王者だ」とメッセージを寄せた。

 1987年のブラジルサッカーでは、従来のカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)と、クラブが独自に作った大会の二つの全国大会が開催されていた。そしてブラジルサッカー連盟(CBF)が管轄する全国選手権を制したレシフェと、独自大会を制したフラメンゴの両者が全国優勝を主張していた。

 CBFは当初、両チームの間で優勝決定戦を行おうと考えたが、フラメンゴが試合出場を拒んだ。2011年には和解を狙って両者の共同優勝とすることを発表したが、フラメンゴはこれも拒否。最高裁に最終判断を仰いでいたが、最終的には敗れる結果となった。(c)AFP