【6月7日 AFP】スペイン南部の人気リゾート地マルベーリャ(Marbella)で性的暴行をはたらいたとして事情聴取されたフランス出身のDFテオ・エルナンデス(Theo Hernandez)への訴えが6日、棄却されていたことが分かった。

 アンダルシア(Andalusia)高裁の報道官はAFPに対し「犯罪の兆候はみられなかった」ため「一時的に訴えを棄却した」と明かしている。

 スペインメディアによると、原告はリアリティーTV番組に出演するルイス・クレムレワ(Luisa Kremleva)さん(22)で、今回の判決に上訴する権利を有していると伝えている。

 エルナンデスとは「昔からの」知り合いだったと明かしたクレムレワさんは、自身のインスタグラム(Instagram)で傷ついた腕と膝の写真を公開し、エルナンデスが加害者だと主張したが、のちに写真は削除されている。

 アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)が保有権を持つエルナンデスは、今季レンタル移籍したアラベス(Alaves)で目を見張るパフォーマンスを披露し、レアル・マドリード(Real Madrid)が関心を寄せている。

 クラブレベルでは移籍金3000万ユーロ(約37億円)で合意したと報じられているが、成立すればマドリード間での移籍は17年ぶりのこととなる。

 しかしながら、自身が選出されていたU-21フランス代表シルヴァン・リポル(Sylvain Ripoll)監督の口からは「説明もなく」招集を拒否したとの声も聞こえるなど、FCバルセロナ(FC Barcelona)に1-3で敗れたスペイン国王杯(Copa del Rey 2016-17)決勝後に休暇へ出かけた今回の決断には批判が集まっている。

 スペインのスポーツ紙マルカ(Marca)の報道では、仏マルセイユ(Marseille)生まれでスペイン育ちの同選手は、スペイン代表としてプレーを望んでいると伝えられている。

 21歳の兄リュカ・エルナンデス(Lucas Hernandez)もアトレティコでプレーしているが、今年2月には元恋人に暴力を振るったとして31日間の社会奉仕活動を命じられ、さらに半年間この女性との接触を禁じられた。(c)AFP