IPCがロシアの資格停止を継続、平昌パラ参加は1月に結論
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【12月21日 AFP】国際パラリンピック委員会(IPC)は20日、国ぐるみのドーピングにより資格停止となっているロシアへの処分を継続し、2018年平昌冬季パラリンピックの参加については来年1月に最終判断を下すと発表した。
IPCのアンドリュー・パーソンズ(Andrew Parsons)会長は声明で、ロシア・パラリンピック委員会(RPC)が出場資格を回復するための取り組みは不十分だとして、処分を延長すると発表した。
「RPCはIPCと出場資格を取り戻すのための基準五つのうち三つについて前に進めている」
「しかし残念なことに、リチャード・マクラーレン(Richard McLaren)の調査結果に明確かつ十分に取り組むというロシア当局の正式な回答は得られておらず、私たちの失意と落胆は大きなものとなっている」
世界反ドーピング機関(WADA)の独立調査官であるマクラーレン氏による報告書で国家ぐるみのドーピングが発覚したことを受け、ロシアは昨年8月にIPCから資格停止処分を科されている。
この報告書によりロシアの陸上チームは、昨年のリオデジャネイロ五輪に参加禁止となった。また、IPCはRPCの改革プロセスを監視し援助するために特別委員会を組織している。
パーソンズ会長は「IPCの特別委員会は、マクラーレン教授の調査結果に対するロシア当局の正式回答に関し、具体的な進展がないことに重大な懸念を抱いている」としている。
「これはWADAのロードマップにおいて、モスクワの反ドーピング機関(RUSADA)とRPCが資格を回復するための必須条件である」
パーソンズ会長は、ロシアが平昌冬季パラリンピックに参加するために可能な限り長い期間「ドアを開け続ける」としているが、「1月の期限は刻一刻と迫っている」と警告した。
IPCの決定に「驚かされた」と話したロシアのパベル・コロプコフ(Pavel Kolobkov)スポーツ相は、RPCは「すべての義務を果たしている」と反論している。
また、RPCはIPCの要求は「違反が証明されていない」選手を「人質」とするものとして遺憾の意を表明している。
平昌冬季パラリンピックは来年3月9日から18日にかけて開催される。
国際オリンピック委員会(IOC)は今月、ロシアの平昌冬季五輪への参加を禁止すると決定したが、「ロシア出身の五輪選手」として五輪旗の下での出場は認めると発表している。(c)AFP