「失うもの」
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紛争が起きると人は何を失うのだろうか。すぐに思いつくのは家族、水、食料…。国際社会はしばしば即物的な欲求を満たすことに注目しがちであるように感じる。しかし、紛争ではしばしば敵の重要施設を攻撃することがあり、教会も例外ではない。教会は信者にとって神とつながる大切な心の支えとなっていることが多く、それが失われた時の心のダメージは計り知れない。
国際社会が行っている食料支援や住環境の整備は生きる上で大切なものだが、それと同じくらいに心の拠り所も大切であり、それがあってこそ人は「生きる」と私は考える。「生きる力」が湧くことで食べ物や仕事を求め、生きようとするのではないだろうか。これからの紛争地域への支援において、これで以上に精神面での支援が必要になってくると、この写真から私は強く感じた。東京女子大学 兵藤 美祈 紛争セクション