古代パンダのゲノム解析など、昨年の中国古生物学十大成果決まる
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【4月9日 Xinhua News】中国古生物学会は7日、江蘇省(Jiangsu)南京市(Nangjing)で2019年中国古生物学の十大成果を発表した。中国科学院や北京大学(Peking University)、西北大学(Northwest University)、中国地質大学(武漢)(China University Of Geosciences, Wuhan)などが主導した高水準の研究成果が選ばれた。
十大成果は次の通り。
1位:中国南部のカンブリア紀初期のバージェス頁岩(けつがん)である「清江生物相」。
2位:新たに発見されたエディアカラ紀の化石に見られた初期の動物の進化。
3位:ジュラ紀のスカンソリオプテリクスの発見と飛膜を持つ獣脚類恐竜の進化。
4位:白亜紀の哺乳類「熱河俊獣(Jeholbaatar Kielanae)」に見られる哺乳動物の内耳の進化の新しいパターン。
5位:現代人の特徴を持つ30万年前の人類頭骨化石の発見。
6位:植物化石が青海チベット高原の形成過程に新たな証拠を提供。
7位:ジュラ紀の羽毛恐竜が鳥類の羽の分子進化に提供した直接的証拠。
8位:世界で初めて解析された古代ジャイアントパンダのゲノム。
8位(同順位):ミャンマーで産出した白亜紀の琥珀(こはく)が示す太古の森林環境および被子植物と送粉昆虫の共生関係。
10位:アジア最古でデボン紀で面積が最大の化石森林と、最古のスティグマリア(リンボク類の地下茎)。
10位(同順位):6億年前のエディアカラ紀の化石が解明した動物の胚発育の起源。
これらの研究は動物の進化や古植物学、古人類学、分子古生物学などの分野にわたり、大半は「Science」や「Nature」などの権威ある学術誌に掲載された。
「世界で初めて解析された古代ジャイアントパンダのゲノム」に関する研究では、古代DNA抽出法と次世代シーケンシング技術を世界で初めて利用し、古代ジャイアントパンダの完全なゲノム情報を取得した。これはパンダの起源や進化を理解し、保護する上で重要な意義を持つ。(c)Xinhua News/AFPBB News