ラグビー元イングランド代表、ボランティアで警察の職務に復帰
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【4月10日 AFP】新型コロナウイルスがパンデミック(世界的な大流行)となっている中、ラグビー元イングランド代表のナンバー8として知られるディーン・リチャーズ(Dean Richards)氏が、ボランティアとして警察官の職務に復帰した。
イングランド・プレミアシップへの昇格が決まったニューカッスル・ファルコンズ(Newcastle Falcons)で、現在ディレクター・オブ・ラグビー(相談役)を務めているリチャーズ氏は、ラグビーユニオン(15人制)がプロ化される前のレスター・タイガーズ(Leicester Tigers)時代に、警察官として勤務していた。しかし、現在ラグビー界が活動停止に追い込まれている中で、イングランド北東部ニューカッスル(Newcastle)のノーサンブリア(Northumbria)警察に加わることになった。
56歳のリチャーズ氏は、英国が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるロックダウン(都市封鎖)に直面している中で、その最前線にいる警察官が安全に職務を遂行できるように、数百人分の防護器具などを準備する支援活動を行うことになり、「こういう時期には、人々が団結してできる限りのことをする必要がある」「私に小さな役割を与えてくれたノーサンブリア警察に感謝する。とても光栄だ」と述べた。
警察の担当官も、「ディーンは何年も前に警棒をラグビーボールに持ち替えたが、広い意味において常に警察のファミリーであり、この前例にない時期における支援に感謝している」と付け加えた。
母国代表として合計48キャップを記録したリチャーズ氏は、現役引退後に指導者の道に進んだものの、ヘッドコーチ(HC)としてハリクインズ(Harlequins)を率いていた2009年に、選手を交代させるべく血のりが入ったカプセルをかませて負傷したふりをさせた「ブラッドゲート」スキャンダルで3年間の職務停止となった。
リチャーズ氏はその後、処分が明けた2012年にファルコンズに加入した。(c)AFP