【11月3日 AFP】米ニューヨーク市長選の投開票が2日行われ、元警察官のエリック・アダムズ(Eric Adams)氏(61)が当選した。同国の最大都市に、史上2人目のアフリカ系市長が誕生する。

 就任は来年1月。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で3万4000人以上が死亡し、多数の事業者が廃業した同市の経済立て直しが期待されている。

 貧困家庭に生まれ、10代の頃はギャングの使い走りをしていたというアダムズ氏。警察に殴打された経験をきっかけに、自らニューヨーク市警に入り、組織を中から改革しようと決意した。

 民主党から立候補した中道派のアダムズ氏は祝勝会で、歓声を上げる支持者を前に「今夜、私は自分の夢を成就させた。今度は全身全霊で、あなた方の夢の成就を阻む障壁を取り除いていく」と語った。

 ニューヨーク市はリベラル派が多く、民主・共和の党員数比率は7対1。アダムズ氏は以前から圧倒的な有力候補と目されていた。

 ニューヨーク市長は、米国で大統領に次いで2番目に難しい職と表現されることも多い。アダムズ氏は、支持率が下がっていた急進派で2期目の現職ビル・デブラシオ(Bill de Blasio)氏が12月31日に迎える任期満了後に着任する。(c)AFP/Peter HUTCHISON and Andréa BAMBINO