【5月1日 AFP】女子ボクシング世界ライト級タイトルマッチが30日、米ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)で史上初めてメインイベントとして行われ、統一王者ケイティ・テイラー(Katie Taylor、アイルランド)が判定の末2-1(94-96、97-93、96-93)で挑戦者のアマンダ・セラーノ(Amanda Serrano、プエルトリコ)を退け、王座防衛に成功した。

 米ボクシングの聖地の一つである当地の140年の歴史で、初めて女子がメインを張った一戦は、期待にたがわない好勝負となった。中盤にはセラーノがテイラーを追い込んだが、王者も出血しながら踏みとどまって反撃し、終盤は真正面から打ち合う息をのむ展開になった。結果はテイラーが判定で競り勝ち、プロ無敗を21試合に伸ばした。

 元フェザー級統一王者で、42勝(30KO)の実績を残しているセラーノも、二つ階級を上げての挑戦ながら中盤は優勢で、5回にはテイラーをよろめかせた。6回にはチャンピオンの鼻から血がとめどなく流れたが、セラーノはそこで仕留めきることができず、その後の有効打では立ち直ったテイラーが上回った。

 迎えた最終10回は終了のゴングまで激しい打ち合いになり、試合が終わるとレフェリーが肩を抱く中で両選手はハグを交わした。ジャッジは1人がセラーノの勝利を支持したが、残り2人がチャンピオンを支持した。

 セラーノはリング上でのインタビューで、「私たちは素晴らしいショーを見せた」と話し、「女でも売れる試合ができる。女でも戦える。私たちはショーを見せた」と主張した。

 テイラーは「またやろう、アマンダ」と呼びかけ、セラーノも「彼女が望むならなんでも」と返した。(c)AFP