「36万8000人のプロが必要」 人材不足の中国ペット業界
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【12月8日 CNS】「病気やケガをした動物を治療することに特別な達成感を感じる」。中国の安徽農業大学(Anhui Agricultural University)動物科学技術学院の学生、王怡南(Wang Yinan)さんは将来獣医師になり、ペットショップを開業するのが希望だ。同じようにペットに関わる仕事に就きたいと考える若者が増えているという。
最新の統計によると、2022年の中国ペット産業の規模は前年比25.2%増の4936億元(約9兆6548億円)に達し、2025年の市場規模は8114億元(約15兆8709億円)に拡大すると予想されている。人材需要も上昇しており、この調査では、業界には約36万8000人の専門家が必要だと推定しているが、2020年までに獣医師資格を取得した人数が獣医師8万9758人、助手5万3152人など14万2910人と大幅に不足している。
こうした人材不足解消に向けて、同学院は、動物病院などと協力し、新入生向けのキャリアプランを設けている。また、5〜10人の大学院生を動物病院に推薦し、難病などの研究を行わせている。
また温州科学技術学院(Wenzhou Vocational College of Science and Technology)温州科技職業学院は2015年から、ペットグルーミングやトレーニング、ペットケアなどの職業教育プロプログラムを開設し、複合的な技術力を持つペット産業人材を育成している。
同校動物科学学院の潘楊福(Pan Yangfu)院長は、「毎年200人が試験に応募するが、45人しか入学できない。プロになるための重要なコースは全て、校外から講師を招いて教えている」と語った。ペット関連の専門的な分野では教員も不足している。
「ペットエコノミーの繁栄と発展は、業界のニーズに沿った人材の能力開発、育成を進めていくいいチャンスだ」。潘院長は追い風を感じている。(c)CNS-中国青年報/JCM/AFPBB News