【6月24日 AFP】ロシアの国営タス通信(TASS)は24日、同国の民間軍事会社ワグネル(Wagner)の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏がロシア軍指導部の打倒を宣言したのを受け、当局がモスクワ市内で厳戒態勢を敷いていると報じた。

 タス通信は当局筋の話として、「モスクワは厳戒態勢に入った。すべての重要施設、政府機関、交通インフラの警備が強化されている」と伝えた。

 国内メディアは、国防省付近を含め、モスクワ各地に装甲車が配備されている様子を捉えた視聴者提供映像を公開した。

 また、国営テレビは緊急特別番組で、プリゴジン氏が「内戦」を扇動しているとして、同氏の拘束をワグネル戦闘員に呼び掛けるロシア連邦保安局(FSB)の発表を伝えた。

 ワグネル部隊はウクライナ東部の戦闘で中心的な役割を担ってきたが、プリゴジン氏は同部隊がロシア正規軍のミサイルで攻撃を受けて死者も出たと主張し、報復を宣言。「正義」を取り戻すために部隊は前進しており、国防省指導部の交代を求めると述べていた。(c)AFP