【7月11日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2023)は10日、女子シングルス4回戦が行われ、16歳の新星ミラ・アンドレーワ(Mirra Andreeva)は6-3、6-7(4-7)、2-6で大会第25シードのマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)に敗れ、準々決勝進出を逃した。

 第1セットを先取し、第2セットも4-1とリードしたところからの逆転負けだった。最後のゲームでは、ラケットをコートにたたきつけたとしてこの日2度目の警告でペナルティーポイントを科されると、これでマッチポイントを得たキーズにそのまま勝利を決められるという、物議を醸す結末となった。

 試合後には、昨年引退した四大大会(グランドスラム)通算20勝のロジャー・フェデラー(Roger Federer)氏を引き合いに出しつつ、「(感情面で)苦しんでいるのは私だけではない。とにかく自分自身と向き合うしかない。それが早くできれば、結果も早くついてくるはず」と語った。

 フェデラー氏も10代の頃はコート上で感情的なことで知られたが、後にコントロールの仕方を学び、テニス界を代表する模範的な選手の一人へと成長した。

 一方、ペナルティーポイントを受けた場面では、故意にラケットをたたきつけたことを否定し、芝で足を滑らせて転倒したのが原因だと主審に抗議した。主審との試合後の握手も拒否し、会見では「適切な判断をしてもらえなかったから」と明かした。

 第2セットを落とした際にベンチに向かってラケットを投げ、一つ目の警告をもらったことについては「主審の正しい判断だった」と認め、「いらいらしてラケットを投げてしまった」と説明した。

 アンドレーワは、ココ・ガウフ(Coco Gauff、米国)に敗れた先月の全仏オープン(French Open 2023)3回戦でもボールを客席に打ち込む違反を犯し、その時は失格にならなかったのは幸運だったと話していた。(c)AFP/Dave JAMES