【7⽉25⽇ Peopleʼs Daily】中国・広州汽車集団(Guangzhou Automobile Group)傘下で電気自動車(EV)ブランドを製造販売する広汽埃安(GAC Aion)の工場で7月3日、1台のセダン型EVの組み立てが完了したことで、中国では新エネルギー車生産が累計2000万台を突破した。

 2022年の中国の新エネルギー車の販売台数は前年比93.4%増の688万7000台で、自動車販売台数全体の25.6%を占めた。2023年1-5月には生産台数が前年同期比45.1%増の300万5000台、販売台数は同46.8%増の294万台だった。輸出は前年同期の2.6倍の45万7000台だった。中国の新エネルギー車の生産と販売は8年連続で世界1位になり、世界における市場シェアは60%を超えるに至った。

 成長を支える大きな要因が技術の革新だ。量産型動力電池の単体エネルギー密度は1キロ当たり300ワット時と、世界のトップ水準だ。また、新型グループ化技術、高ニッケル・コバルトフリー電池などの応用も実現された。駆動モーターの最高電力密度は1キロ当たり4.8キロワットを超えた。EV乗用車の走行100キロ当たり消費電力量は平均12.35キロワット時に低下した。

 電池、モーター、電子制御の技術は徐々に競争で優位に立ち、スマートコネクテッド技術の応用は世界の最前線グループに躍り出た。国産の大計算力チップ、レーザーレーダー、次世代スマート運転補助システムなどの搭載が次々に実現している。

 充電インフラの整備も加速している。2023年5月末時点で、全国の充電関連インフラの累計数は前年同期比77.5%増の635万6000台になった。

 他の多くの新興産業と同様に、中国の新エネルギー車も商業化の初期には技術が未熟で、生産コストが高く、産業チェーンが形成されておらず、市場がまだ育成されていないなどの重大な問題に直面していた。わずか11年の間に高速成長を実現することができた背景には、制度の強みや市場の強みが十分に発揮され、政策と市場がかみ合ったことがある。

 中国政府・工業情報化部の辛国斌(Xin Guobin)副部長は「政府各部門がここ数年、70余りの支援政策と措置を打ち出したことで(産業)構造が整いました。有機的に協同する産業体系が構築され、世界最大の消費市場が育成され、新エネルギー車と関連業界の相互融合と共生、協力とウィンウィンの良好な発展局面が形成されました」と説明した。

 広汽埃安の古恵南(Gu Huinan)社長は、「中国の新エネルギー車メーカーは世界の自動車産業の競争構造を変えつつあります。産業モデルを再構築することで、世界的なブランドを構築するチャンスも手にしました」「中国の新エネルギー車は量から質への転換点にあります。販売台数の規模を追求するビジネスモデルから、利益の規模を追求する新たな段階に入りつつあります」と説明した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News