【8月1日 CNS】中国チェーン店経営協会(CCFA)は7月17日に、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)との協力の下、『中国飲食チェーン企業の資本の道シリーズレポート2023』を発表した。

 レポートによれば、2022年は飲食企業にとって挑戦の多い一年だったが、2023年に入り、飲食消費は劣勢を巻き返し急速に回復した。2023年第1四半期(1~3月)の統計データによれば、飲食における売上高の前年同期比の増加率は他の商品小売よりもはるかに高く、市場への信頼感は大幅に高まっている。

 2023年第1四半期までに、5社の飲食企業が新規公開株(IPO)を完了し、さらに3社の飲食企業がIPOのプロセスを進めている。PwCは、中国本土に店舗を持つ27の上場および上場予定の飲食チェーン企業を研究対象とし、その財務状況を分析した。収益レベルについては、各セクターでコロナ前に比べて異なる程度の減少幅が示されており、ファストフード、軽食、および火鍋の減少幅は比較的小さかったという。

 10社のサンプル企業の2023年第1四半期に公開された財務状況を見ると、多くの企業が多様な回復傾向を示しており、特に正餐業の回復傾向は強力なものだった。今年初め、元旦や春節(旧正月、Lunar New Year)などでの食事の需要が重なり、正餐業は著しい成長を実現した。収益の急速な回復により、サンプル企業の税引前利益率も改善された。

 レポートによれば、2021年の茶系飲料ブームに続き、2022年にはコーヒーが最も高い平均投資額を獲得したセクターだった。一部のニッチなブランドは、差別化された強力な単品で、資本からの注目を受けた。2022年には中華麺店に対する市場の熱狂はやや冷め、店舗展開が可能なビーフン類が急速に注目されるようになった。洋式ファストフード市場は過去最高の活気を見せ、フライドチキンやハンバーガーなどのテイクアウトに適した洋式ファストフードが徐々に復活している。 

 報告によれば、60パーセント以上の飲食ブランドの収益が2022年の同期よりも優れており、特に火鍋、中華ファーストフード、および正餐業の回復が早かった。洋式ファーストフードや伝統菓子類は全体的に好転している一方、調査対象の飲料ブランドの回復度は予想よりも低かった。そのうち半数以上のサンプル対象ブランドは、今年の収益が2019年の水準まで回復する見込みだ。

 報告は、飲食チェーン企業は引き続き一定の期間をかけて磨きをかける必要があると指摘している。事業のモデルチェンジや店舗モデルの最適化などの戦略的な調整には時間がかかり、飲食企業は自らに集中し、内なる成長を実現することで、将来における市場の機会を主体的につかんでいく必要がある。(c)CNS/JCM/AFPBB News