「特産品ブラインドボックス」、中国で新ソーシャルモデルとして流行
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【9月10日 CNS】中国版インスタグラム(Instagram)とも言われる小紅書(Red)などのソーシャルプラットフォームで、見知らぬ人同士が地元の特産品を送り合っている。これはもともと食いしん坊たちの遊びに過ぎなかったが、意外にもネットユーザーの新しいソーシャルモデルになった。
ネットユーザーは、相手の特産品を開封すると「盲盒(ブラインドボックス、Blind Box)を開ける」ような感覚があると語っている。
国家二級心理カウンセラー、江蘇省(Jiangsu)・南京市(Nanjing)12355心理専門家シンクタンクメンバーで、南京交通技師学院思想政治高級講師の韓寧(Han Ning)先生が、「特産品の交換」の流行の背後にある心理を分析した。
「まず、人間には社交ニーズがあるが、この現象はまさに人びとがネットワーキング・社交の中で社会的アイデンティティとつながりを求める基本的なニーズを反映している。見知らぬ者同士が特産品のシェアによってつながりを築くことで、個人の社会における理解・承認の願望を満たすことができる」
韓先生は、社会科学技術の発展に伴い、人びとの生活リズムがますます早くなるだけでなく、つながりもいっそう広がっており、このような背景の下でネットワーク上で物品交換も時代の産物として登場したのだとみている。
「特産品の交換」という行動は、信頼の構築と、リスクと報酬の心理的なバランスを考慮に入れることも含まれている。韓先生は、人々がこのような活動に参加するかどうかを決定する際には、詐欺や失望などの可能性といったリスクを考慮に入れるだろうと話す。しかし、成功事例は信頼感を高め、さらに試してみたいという意欲を高める。もちろん、個人が「特産品の交換」に参加する際には、詐欺や偽りの可能性を含む社会的なリスクに直面する可能性があると述べている。
ネットユーザーが「交換」に熱中している背景には、バンドワゴン効果の影響もある。韓先生は、「特産品の交換」は、ソーシャルメディアプラットフォームで広まる傾向がある社会現象ともいえ、「この行動は、私たちの社交範囲を広げ、シェアする喜びと一部の社会的アイデンティティの追加が可能な一方、プライバシーが露見するリスクや報酬と期待の不一致による失望感の増大のリスクもある。これにより、私たちの社交欲求が減退し、社会への不信感が生じる可能性がある」と述べている。
個人が参加する際には、利益とリスクを慎重に考え、理性と警戒心を保つ必要がある。同時に、ソーシャルプラットフォームと参加者もプライバシー保護と詐欺行為に注意を払い、正常な社交環境を維持する必要がある。(c)CNS-揚子晩報/JCM/AFPBB News