【11月7日 AFP】フィンランド人実業家のトーマス・シリヤクス(Thomas Zilliacus)氏(69)は6日、サッカーイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)に対する買収提案を行う意向を示した。

 シリヤクス氏は、伊日刊紙レプブリカ(La Repubblica)のインタビューで、25億ユーロ(約4000億円)の資金を調達しており、その一部が中国の蘇寧(Suning)グループがオーナーを務めるインテルの買収に充てられると述べた。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)買収に失敗していたシリヤクス氏は「本気だ。遅くとも今週か来週には、インテルのオーナーは私からクラブ買収のオファーを受け取るだろう」とコメントしている。

 シリヤクス氏は、シンガポールに拠点を置きサッカーやファッション分野の事業を展開しているとされるXXIセンチュリーキャピタル(XXICenturyCapital)社が買収オファーの提示を行うとしている。しかしながらシリヤクス氏はインタビューで、投資家が誰であるか、主張している入札に取り組んでいる人物は誰なのかには言及していない。

 近年欧州サッカーに多額の投資を行っている湾岸諸国から資金が出ているのかという問いに対しては、「その詳細には触れたくない」としつつ、「様々な場所から資本を集めてきた。それだけで十分だろう」と続けた。

 インテルは来夏までに融資を受けた2億7500万ユーロ(約442億円)とその利子を返済しなければならないが、昨季は8500万ユーロ(約137億円)の赤字となっている。張康陽(Steven Zhang)会長は先月の年次株主総会で売却に消極的だったとされているが、少数株主を迎え入れ、借り換えを検討する用意もあると伝えられている。(c)AFP