【11⽉21⽇ Peopleʼs Daily】中国は気候変動対策を重視している。例えば二酸化炭素排出ピークアウトとカーボンニュートラルの達成目標年を定め、実現のために努力している。2022年のGDP当たりの二酸化炭素排出量は2005年比で51%以上減少し、非化石エネルギーがエネルギー消費全体に占める割合は17.5%に達した。

 中国では2022年末までに風力発電と太陽光発電の設備容量が7億5000万キロワットを超えた。電気自動車(EV)などの新エネルギー車の生産と販売台数は8年連続で世界1位だ。

 市場メカニズムも改善され続けている。世界最大規模の中国の炭素排出権取引市場が2021年7月にオンライン取引を開始し、現在では年間50億トン以上の二酸化炭素排出を扱っている。今年10月25日までの炭素排出枠の累計出来高は3億6500万トン、194億3700万元(約4040億円)だった。

 中国はまた、気候変動に対応する国際的な取り組みにも熱心だ。中国政府・生態環境部気候変動対応局の夏応顕(Xia Yingxian)局長は、「中国は責任ある発展途上の大国として、『一帯一路(Belt and Road)』の気候変動対応に関する南南協力を推進し、『一帯一路』グリーン発展国際連盟の構築と改善に長年にわたり取り組み、他の発展途上国をできる限り支援してきました」と説明した。

 中国は今年9月までに、気候変動に関する南南協力了解覚書48件を40の発展途上国と締結し、計4か所の低炭素モデル区の建設に協力し、75の気候変動緩和・適応プロジェクトを展開し、52回の能力構築訓練班を開催して120余りの発展途上国の2300人余りの気候変動分野の官僚と技術者を訓練した。

 2021年にはアフリカ諸国と共同で「中国・アフリカ気候変動対応協力宣言」を発表し、3か年の特別行動をスタートさせた。生態環境部の黄潤秋(Huang Runqiu)部長は今年9月、第1回アフリカ気候サミットで、アフリカの電力が通じていない貧困家庭5万世帯の電気照明問題の解決を支援する「アフリカ光ベルト」プロジェクトの実施を発表した。2022年には太平洋の島国の気候変動対応活動を支援する中国-太平洋島国気候変動対応協力センターが設立された。東南アジア諸国連合(ASEAN)とはマングローブ林の共同研究や低炭素施設の建設などを展開している。

 国際機関との連携にも積極的だ。中国はアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長による異常気象についての「すべての人に早期警報システムを」イニシアチブに積極的に呼応し、今年5月には生態環境部と世界気象機関(WMO)、中国気象局は同イニシアチブの実施支援に関する3者協力協定を締結し、他の関連発展途上国の災害警報能力の向上を共同で支援することを決めた。

 夏局長は、「中国は一貫して気候変動に対応する南南協力の積極的な提唱者であり、実務的な実践者です。協力の成果は『目に見え、手で触れることができ、実効性がある』ため、国際社会、特に発展途上国から広く評価されています」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News