中越国境を越える直通高速鉄道、元旦連休も「休まず建設」
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【1月16日 CNS】中国・南寧(Nanning)鉄道工程建設指揮部が昨年12月30日に提供した情報によると、中国とベトナム国境間を直通する南寧から凭祥市(Pingxiang)までの高速鉄道の崇左市(Chongzuo)から凭祥までの区間(通称南凭高速鉄道崇凭区間)では、建設業者は元旦連休も建設現場を離れることはないという。全長4369メートルの香子南トンネルは、南凭高速鉄道崇凭区間全線で最も長いトンネルで、60人以上の建設作業員が休日中も引き続き作業を急いでいる。
中鉄一局集団の崇凭鉄道CPZQ4プロジェクトマネジャー部の李斌(Li Bin)副マネジャーは、「香子南トンネルは2024年1月の完成予定で、工期がタイトで、安全上の要求も高いため、工事開始以来、われわれは休みも取らず作業を進めている。2024年に入ってもわれわれはトンネルの建設現場を離れることはない。残業してでもトンネルを早く開通させ、高速鉄道を早く凭祥の国境まで伸ばすように努力する」と述べている。
南凭高速鉄道崇凭区間は、自然資源や観光資源が豊富だ。完成後は沿線地域の観光開発と貿易交流を効果的に推進し、国境地域における産業振興や民生改善が促進される見込みだ。このプロジェクトは、国境防衛上重要な都市である龍州県(Longzhou)や凭祥市などの国境地域を通過し、国境の交通基盤の整備、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国との相互連結の向上、新国際陸海貿易回廊(ILSTC)建設の加速などに重要な意義がある。全線は2022年7月に全面的に工事が開始されており、2025年完成・運行開始の予定だ。路線が完成すれば、南寧から凭祥までの高速鉄道が全線で通行可能となり、所要時間はわずか1時間ほどになる。
南凭高速鉄道崇凭区間の建設中に、板其双線特大橋の杭基礎工事が地下水流に影響を及ぼし、下流の崇左市龍州県上降郷鴨水村板否屯の村民の飲料水と農地のかんがい水源を遮断した。これにより、板否屯の60世帯の村民の飲料水と40ムー(約2万6600平方メートル)の農地のかんがいが影響を受けた。
鉄道建設部門は村民からの訴えを受け、迅速に対応し、数日で村民に新たな水源を見つけ、5キロの水道管を延長して村民の飲料水を確保した。村民の農作物が水不足で減産したため、鉄道建設部門は補償も行った。
かんがい水問題の完全な解決のため、南寧鉄道工程建設指揮部は南崇鉄道会社、設計院、および施工業者と協力を推進した。地形に基づき、元の小川の河道にダムを建設し、ダムを高くして水を蓄え、元のかんがい用水路と飲料水用水路の流れを回復させた。同ダム工事は12月29日に完成した。
12月30日現在、南凭高速鉄道崇凭区間の全線の路盤、橋梁、トンネル工事はすでに90パーセント以上が完成している。全線の22のトンネルのうち、香子南と板其の二つのトンネルのみがまだ開通しておらず、残る掘削の長さは400メートル足らずとなっている。工事の着実な進行のため、全線の重点工事は元旦と春節期間中も休まず行われるという。(c)CNS/JCM/AFPBB News