【3⽉4⽇ Peopleʼs Daily】国際エネルギー機関(IEA)によると、2023年には世界の太陽光発電新規設備容量が375ギガワットに達し、設備総容量は前年に比べ31.8%増えたとみられる。

 昨年に開催された国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では、太陽エネルギーの開発が議論の重点の一つとなった。COP28はエネルギー体系について、公正で秩序ある公平な方法での脱化石燃料の目標への移行を呼び掛けた。

 世界の太陽光発電産業の発展は加速している。2019年から2023年までの世界の太陽光発電設備容量の年平均成長率は28%に達した。エネルギー分野の調査・コンサルタント会社のウッドマッケンジー(Wood Mackenzie)によると、ほとんどの国で太陽光が最もコスト力のあるエネルギー源になっており、今後10年間にわたり太陽光発電産業は高い成長率を維持する。

 スペインのエストレマドゥーラ州(Extremadura)にあるフランシスコ・ピサロ太陽光発電所は欧州最大の太陽光発電所の一つだ。稼働開始は2022年で、使用されている太陽光パネルはすべて中国製だ。ケニアのガリッサ郡(Garissa)では、中国企業が建設を請け負った太陽光発電所が現地の電力不足を解消し、人々にクリーンな電力を提供し続けている。

 中国銀行(Bank of China)はここ数年、アラブ首長国連邦やサウジアラビアの太陽光発電プロジェクトなどに参画しており、昨年には5億ドル(約750億円)の「一帯一路(Belt and Road)」共同建設をテーマとするグリーン債券を発行した。同行ドバイ支店の潘シン源(「シン」は「品」の「口」を「金」に替える、Pan Xinyuan)支店長によると、中国資本銀行は生産能力と需要をつなぐ懸け橋として、世界のエネルギーの転換の促進に積極的な役割を果たすことができる。

 IEAのファティ・ビロル(Fatih Birol)事務局長は、中国は太陽光や風力などの「クリーンエネルギー分野のチャンピオンだ」と評した。COP28議長を務めたアラブ首長国連邦のスルタン・アル・ジャーベル(Sultan Ahmed Al Jaber)産業・先端技術相は、中国のクリーンエネルギー技術面でのけん引は、世界のエネルギー転換の実現と気候変動への対応や発展を促進する重要な要因だと述べた。

 まさに中国が再生可能エネルギーの発展に力を入れたことで、近年では世界の太陽光発電のコストが90%近く、風力発電では80%が削減された。

 エジプト電力再生可能エネルギー省のアフマド・ムハンマド・モヒナ(Ahmed Mohamed Mohina)副大臣は、中国が打ち建てた方式について「アフリカとアラブ諸国がエネルギー転換を推進し、経済発展を促進し、生態環境を改善するために実行可能な解決策を提供している」と述べた。「一帯一路」グリーン発展国際連盟(BRIGC)副理事長を務める国連環境計画(UNEP)のエリック・ソルヘイム(Erik Solheim)元事務局長は、「中国は世界の再生可能エネルギーの発展に多大な貢献をしており、発展途上国の経済発展とグリーン・低炭素モデル転換にも革新的な駆動力をもたらしている」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News