世界トップ、中国の「通関認定事業者制度」の対外相互承認数
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【6⽉12⽇ Peopleʼs Daily】貿易についての認定事業者制度(AEO制度)とは、世界税関機構(WCO)の「世界貿易の安全及び円滑化基準枠組み」における中核的制度であり、税関が企業の信用状況、法令順守の程度や安全水準を認証する制度だ。
中国・広東省(Guangdong)深セン(Shenzhen)市内では5月8日から10日にかけて、WCOが主催して中国政府税関総署と深セン市政府が共同で運営する第6回世界AEO総会が開催された。中国で同総会が開催されたのは初めてだった。同総会には100余りの国と地域の税関、国際組織、企業などからの計1200人余りの代表が出席した。
中国は現在までにシンガポール、欧州連合(EU)、韓国など28の経済体とAEO相互承認協定を締結しており、相互承認対象は54の国と地域に達している。いずれの数字も世界一だ。また、4月末現在で中国の「AEO認定企業」は5882社で、その貿易総額は中国の貿易総額全体の36.30%を占めている。
企業にとってAEOの認証の取得は、通関についての最高の信用格付けを得たことを意味する。バイオ医薬品を手がける玉溪沃森生物技術は2023年11月にAEO認証を取得した。同社国際協力部の責任者である殷国慶(Yin Guoqing)氏は、「貨物の検査頻度が著しく低下して、輸出までの全体の日数がかつての1か月近くから1日単位に短縮されました。企業としての国際市場競争力が大幅に向上しました」と述べた。
中国税関は近年、質の高いAEO便宜措置を実施して、信義を守る企業に対する貿易の円滑化やコスト削減、効率向上を促進している。例えば過去2年間において、AEO認定企業の貨物の平均検査率はその他の企業の5分の1の0.33%で、AEO認定企業に対する優先処理などは153万件に達した。
AEO制度は税関が信用の監督管理を模索する重要な措置であり、AEOの国際相互承認を推進することは制度型開放のあるべき姿だ。AEO相互承認協定が成立すれば、一方の国のAEO認定企業は相手側の通関利便化待遇を同等に受けることができ、貿易についての成長が促進される。中国は第6回世界AEO総会の期間中、ブルンジとアイスランドとAEO相互承認を締結した。
携帯電話の製造販売などを手がける栄耀(HONOR)のサプライチェーン関連の責任者である宋亦文(Song Yiwen)総裁は同総会で、各国税関がAEOの国際相互承認を拡大し、貿易の円滑化を高め続け、より開放的で協力的なAEO制度を構築し、世界の貿易の各参加者に収益をもたらし、ウィンウィンを達成することを希望すると述べた。
中国税関総署企業管理検査局の林建田(Lin Jiantian)局長は、WCOのメンバーである税関がAEO制度のより広い範囲、より多くの国(地域)での実施を推進し、AEO認定企業がより多くの国(地域)の間で相互承認されるよう推進し、企業に対して政策による恩恵をより多く提供することを希望すると述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News