ジェリー・ウェスト氏死去、86歳 NBAロゴにもなった伝説的選手
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【6月13日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)の伝説的選手で、リーグのロゴのモデルにもなったジェリー・ウェスト(Jerry West)氏が12日、死去した。86歳。ロサンゼルス・クリッパーズ(Los Angeles Clippers)が発表した。
ウェスト氏は1960年から74年までロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)でプレーし、72年に優勝を経験した。60年のローマ五輪では米代表の共同キャプテンとして金メダルを獲得。引退後は複数の球団で役員を務め、最後に在籍したのがクリッパーズだった。フロントでは計8度の優勝(レイカーズで6度、ゴールデンステイト・ウォリアーズ<Golden State Warriors>で2度)に貢献し、76〜79年にはレイカーズでヘッドコーチ(HC)も務めた。
ウェスト氏と同じくNBAのアイコンであるマイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏は「ジェリーの訃報に接し、深い悲しみを覚えている。彼は真の友人であり、メンターだった。自分にとっては兄のような存在で、彼の友情と知識は本当に大切だった。いつも選手として対戦できたら良かったと思ったが、彼のことを知れば知るほど、チームメートになりたかったと思う。彼のバスケットボールに対する洞察力を尊敬していたし、競技に対する姿勢には共通点も多かった。永遠に惜しまれるだろう。安らかに眠ってほしい」と追悼するコメントを発表した。
NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーも「ジェリー・ウェストはバスケットボールの天才で、60年以上、われわれのリーグを象徴する存在だった」とたたえた。
ウェスト氏は69年のNBAファイナルで宿敵ボストン・セルティックス(Boston Celtics)に敗れたが、シリーズの最優秀選手(MVP)に選出された。オールスターには14度出場し、70年にはリーグ得点王を受賞。背番号44はレイカーズで永久欠番となっている。
80年には選手として殿堂入りを果たし、2010年にはローマ五輪の優勝メンバーとして再び殿堂入りした。今年10月には役員としての功績が認められ、功労者として3度目の殿堂入りが決まっている。選手、功労者の両部門での殿堂入りは史上初となる。
キャリア通算では1試合平均27.0得点、5.8リバウンド、6.7アシストの数字を残した。(c)AFP