【6月19日 AFP】米大リーグ(MLB)の歴史に名を残すレジェンド選手で、技術と運動能力の高さで人気を博したウイリー・メイズ(Willie Mays)氏が18日、93歳で死去した。遺族がこの日、メイズ氏がかつて所属したサンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)との共同声明で発表した。

「セイ・ヘイ・キッド」の愛称で親しまれたメイズ氏は、1931年にアラバマ州で生まれ、ニグロリーグでデビュー。その後、50年に当時のニューヨーク・ジャイアンツ(New York Giants、現サンフランシスコ・ジャイアンツ)との契約を結ぶと、51年には20本塁打を放ち新人王に選出された。

 54年には、サンフランシスコ移転前最後のワールドシリーズ制覇に貢献。クリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians、現クリーブランド・ガーディアンズ<Cleveland Guardians>)とのワールドシリーズでは、野球史に名を刻むプレーを披露した。第1戦の8回に肩越しでボールを捕球したこのプレーは、「ザ・キャッチ」として知られている。

 72年までジャイアンツでプレーした後、ニューヨーク・メッツ(New York Mets)に加入し、73年に現役を引退。優勝した54年、そして65年には最優秀選手(MVP)に選出され、通算660本塁打はMLB歴代6位の数字となっている。

 オールスターゲーム(MLB All-Star Game)には通算24回出場し、76年には米国野球殿堂(Baseball Hall of Fame)入りを果たした。

 また2015年には当時のバラク・オバマ(Barak Obama)大統領から、米国の文民に贈られるものとしては最高の栄誉である大統領自由勲章(Presidential Medal of Freedom)を授与されている。(c)AFP