【6月28日 AFP】2016年に未成年の少女をレイプした罪で有罪判決を受けたオランダのビーチバレーボール選手が、パリ五輪の代表に選出されて物議を醸している。

 英紙デーリー・テレグラフによると、現在29歳のスティーブン・ファンデベルデ(Steven van de Velde)は、12歳の少女に対する3件のレイプで罪を認め、禁錮4年の判決を受けた。

 英国で刑期の一部を務めた後、オランダに移送されて最終的に釈放されると、2017年から復帰していた。

 オランダ・バレーボール連盟(Nevobo)の代表は、ファンデベルデの過去を把握した上で、オランダオリンピック委員会・スポーツ連合(NOC*NSF)とともに専門家に相談し、再犯の可能性は「ゼロ」と判断したという。

 テレグラフ紙は、事件を担当した裁判官は判決の言い渡しに際し、ファンデベルデに「母国を代表するというあなたの希望は、これでかなわぬ夢になった」と伝えていた報じているが、連盟の代表は、復帰後のファンデベルデは「模範的なプロであり、人間であることを証明しており、疑う理由はなかった」と話している。

 ファンデベルデ本人は連盟を通じて「若かりし頃の人生最大の過ち」だったと認め、「取り返しがつかないことだ。従って、その報いは受け入れなければならない」とコメントしている。

 ファンデベルデの代表選出は、オランダ国内よりも国外のメディアで大きく取り上げられているようにみえる。

 オランダの日刊紙アルヘメン・ダフブラット(Algemeen Dagblad)は、ファンデベルデの件が「国外メディアで大騒ぎ」になっていると報じた。

 ファンデベルデは連盟を通じ、「世界最大のスポーツイベントを控え、この件が国際メディアの注目を集めることは理解している」と述べた。(c)AFP