【7月29日 AFP】(更新)パリ五輪は28日、テニス男子シングルス1回戦が行われ、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-1、4-6、6-4でマートン・フチョビッチ(Marton Fucsovics、ハンガリー)を下し、長年のライバルであるノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)との2回戦へ駒を進めた。

 太もものけがのため、シングルスは直前まで出場が危ぶまれていた中、2時間30分に及ぶフルセットの激闘を制した。

 第1セットはあっさりと奪って快勝を収めるかにみえたが、第2セットはギアを上げてきたフチョビッチに取られ、決着は第3セットまでもつれた。最終セットは第4ゲームでブレークピンチをしのぐと、逆に次のゲームで相手のサービスを破り、そのまま勝利を収めた。

 ナダルは四大大会(グランドスラム)通算22勝のうち14勝を今大会が行われているローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)で挙げ、同会場ではジョコビッチに8勝2敗と大きく勝ち越しているが、通算60回目の対戦となる次の試合では、ジョコビッチの方が優勢だと考えている。

「彼と自分とでは状況が全く異なる。彼は高い競争力を保っているが、こちらはこの2年間、あまり戦える状態にない。だから今回は相手が断然有利だろう」と話し、「最高のプレーができるように全力を尽くす。後は自分がどこまでやれるか、どのくらい彼を苦しめられるかだ」と語った。

 ナダルは今大会、カルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz)とのペアで男子ダブルスにも出場しており、27日に初戦を突破している。(c)AFP