【9月8日 AFP】サッカーイングランド代表のリー・カーズリー(Lee Carsley)暫定監督が、7日に行われたUEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2024-25)のアイルランド戦で国歌を歌わなかった物議を醸す判断について、さまざまな意見を尊重すると強調した。

 カーズリー監督は、イングランドU-21代表を率いた後、ギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督の後任として暫定でフル代表の指揮官を務めているが、現役時代にアイルランド代表として40試合に出場しており、初陣となるこの一戦では微妙な立場に置かれていた。

 前日には、試合に集中したいため国歌は歌わないと話して、特に熱心なイングランド代表ファンの怒りを呼んでいたが、注目が集まる中でこの日は国歌演奏中に沈黙を守り、自身の意思を貫いた。

 カーズリー暫定監督は、国歌をめぐる騒ぎに集中を乱されないよう心がけていたと明かし、「もちろん、きょうも準備期間も影響はなかった。人々の意見を全面的に尊重する。自分としても経験のないことだったが、私は両国の国歌を深く尊重する」と語った。

 さらに納得できない人もいるのを受け入れた上で、自身の姿勢を変えるつもりはないと話し、「ひどいことをされたとか、傷つけられたという風には思わない。選手が私の隣で国家を歌うチームでプレーしたこともあるし、選手やコーチが歌わないチームでプレーしたこともある」と明かしている。

 試合はデクラン・ライス(Declan Rice)とジャック・グリーリッシュ(Jack Grealish)のゴールでイングランドが2-0の勝利を収め、リーグBのグループ2で白星スタートを飾った。(c)AFP