【9月13日 AFP】アルゼンチンの控訴裁判所は12日、サッカー同国代表のレジェンドであるディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏の死に過失があったとされる医療スタッフ8人のうち7人の裁判を延期した。

 この裁判は今年5月に延期された後、10月開始される予定だったが、AFPが決定内容を確認したところ、開廷は来年の3月11日になる見通しとなっている。

 長年にわたりコカインやアルコール依存症と闘っていたマラドーナ氏は、脳血腫の除去手術をした2週間後の2020年11月、退院後に移送されていた母国ブエノスアイレスの高級住宅街にある借家のベッドで死んでいるのが発見された。当時60歳で、死因は心臓発作だった。

 アルゼンチンの控訴裁判所は2023年に、神経外科医で家族の主治医だったレオポルド・ルケ(Leopoldo Luque)氏と精神科医のアグスティナ・コサチョフ(Agustina Cosachov)氏に加え、看護師を含むその他6人について、控訴を棄却し裁判にかける裁定を下した。

 看護師の一人だったダイアナ・シセラ・マドリード(Dahiana Gisela Madrid)氏は、個別に陪審員裁判を求めており、予定通りに10月2日に裁判が進められることになっている。

 検察側は、8人の医療専門家がマラドーナ氏に対して、「無謀」かつ「不十分」な在宅医療を提供したと非難している。検察が招集した専門家20人から成る医療委員会は2021年、適切な医療施設で十分な治療を受けていれば、マラドーナ氏が「生存する可能性は高まっていた」と結論づけていた。

 有罪が確定すれば、医療チームは禁錮8年から25年を言い渡される可能性がある。(c)AFP